絶滅危惧種B744! BR722 エバー航空 台北桃園(TPE)→上海浦東(PVG) アッパーデッキ エコノミー搭乗記
日本のエアラインからB747が姿を消して(NCAや政府専用機は除く)空港や空は少し寂しくなったんじゃないでしょうか。追い討ちをかけるが如くまた1社,747の翼を下ろしました。
今回はB747-400のアッパーデッキ(2階席)の搭乗記です。8月20日に搭乗したんですが,次の日がラストフライトだったんですね。747が少なくなってしまった今日,747との思い出は早めにつくらないと行けないですね。今回のフライトは良くも悪くも非常に印象強いものとなりました。その内容は後ほど。
アッパーデッキにYクラス
エバー航空の747のアッパーデッキには,エコノミークラスが設定されています。アッパーデッキにエコノミー(Y)を設定している航空会社は珍しく,他にはロシア航空やガルーダなどですね。ロシア航空のB747はほとんどがJALから中古で買ったものであり,いつかは搭乗してみたいです。
今回は事前座席指定を利用しアッパーデッキの前から2列目をゲットしました。
台湾版「千里川土手」
皆さん,千里川土手ってご存知でしょうか。伊丹空港のRWY32エンドにある土手の事なんですが,飛行機がとても近く見えて非常に面白いところです。県外からもたくさんの方が来られていて,一度は足を運びたいところです。そんな感じのところが台北にもあると言うことで行ってきました!
(この写真は千里川土手より)
路線は台北桃園空港→上海浦東空港なので関西在住の僕は,Peachを使って関空から朝のうちにやって来ました。エバー航空の出発予定は16時30分なので6時間ほどありましたから,Uberを利用し有名な台北松山空港の滑走路端に行ってきました。Uberの運転手さんととても仲良くなり,台湾の文化やおすすめのレストランまで教えてくれました。
猛暑の中,台北松山空港RWY10エンドに到着。
上海航空のA330が降りてきました。滞在時間は短ったですが心残りはありません。今秋にも,過走帯を作るために,閉鎖されるんです。寂しくなります。
747早く来いよ!
一気にぶっ飛ばして,搭乗口へ来ました。
16時30分の出発です。あと30分で747に乗れる!なんて思っていたら気づきました。
あれ,747来てないじゃん…
そう,あと30分で出発時間にも関わらず肝心の747がいないんです。
それどころかスポットにいたのはコイツ,CIの737です。
フライトレーダーで確認したところ,1つ前のフライト,上海→台北の上海浦東空港離陸後10分でした。大幅遅延確定になり,ミールクーポンも配られました。
搭乗時間も16時30分→19時00分になり,搭乗口も変更になりました。簡単なお菓子やジュースも配られました。
あまりの衝撃で写真を撮り忘れてしまいましたが,ミールクーポンには搭乗券が付いていて,座席番号の所にははっきりと「57K」と書いてありました。まさかの機材変更かと思うと頭が真っ白になりました。新しい搭乗口へ行くと目の前にはA330が。
747にフられた!!
そう思いましたが,コックピットにはパイロットの姿が。到着したところではなさそうでしたのでしばらく見ているとA330がゆっくり動き出しました。プッシュバックです。後で確認すると那覇行きだったようです。一安心。
ほかの人も新しい搭乗券の座席が気になっていたらしく,ゲートスタッフに聞いていました。するとシートは同じらしくとてもホッとしていました。それを聞いて僕も安心しました。
遅刻の747,現る!
向こうの方から遅れていた747がスポットへ入ってきます。廊下に立たされる以上の遅刻です。
やっぱり壮観です。かっこいい!!片翼にエンジンが2つ並んでいる姿… 4発機ならではですね。
どアップでタマゴ型のお顔も。747の顔の形ってとても独特ですよね。
僕の他にも747の雄姿をカメラに収めている人がたくさん!皆さん到着を心待ちにしていましたからね。
暗くなってからの搭乗
台北松山空港にいる時は生意気に照りつけていた太陽も西へ沈み,辺りは暗くなりました。夜間の撮影は困難を極めるため写真に乱れがございますがご容赦願います。
心待ちにしていた搭乗です。先述の通り,辺りは真っ暗。予定では夕方だったはずなのに…
18時59分,搭乗予定時刻より1分早く機内へ。アッパーデッキなのでZone5,一番最後の搭乗となります。こんな時,上級会員だったら…なんて思いますが,2018年にSFC修行予定です。
ボーディングブリッジより1枚。「A」という文字の入るL2ドアから搭乗します。
暗くなってしまったのでR2ドアからの定番写真は諦めました。なのでボーディングブリッジから。綺麗には撮れません。上海で降機する際にリベンジします。(どーせ綺麗に撮れねーよ)
フライトログを頼んだのですが,アッパーデッキ担当のCAさんではなく,前方右側のCAさんに頼んでしまいました。笑顔で快く引き受けてくださいました。
俗に言う「運命の階段」(言いませんね…)。この階段を登るとアッパーデッキです。この階段を登れること自体,貴重な体験です。ですが,この階段は別の意味で「運命の階段」となるのでした。(ぶれていてすいません)
アッパーデッキへ上がってきました。メインキャビンより暑いです。(歩いてるので綺麗に撮れないんですよ)←言い訳
通路を歩いている時,整備士さんが出てきたため,コックピットの扉が開きましたが,一瞬だったので写真に収めることは出来ませんでした。
B747やA380のアッパーデッキには構造上,デッドスペースが出来てしまいます。このスペースを有効活用したのがこの荷物入れ。これ,とて重宝します。
窓は小さく,窓の手前にはアクリル板のようなものがあり,撮影には不向きです。アッパーデッキの構造上,仕方のないことです。
座席は81K,前から2列目です。モニターの下のカーテンの先は,扉を隔ててコックピットです。
乗客も座りそろそろプッシュバックかと思っていたら整備士さんがコックピットへ入っていきました。5分ほどして出ていきましたが,2分後くらいには2人になって戻ってきました。なんか軍服みたいです。
そんなことを考えていると汗がたれてきました。なんと空調が効いてなかったんです。
皆さん安全のしおりで扇いでます。ちなみに安全のしおりには日本語表記もされていました。
搭乗してから30分が経過した頃,前の席の人がCAさんになにか質問してました。中国語だったので分からいんですが,
おじさん「暑すぎだろ,冷房は?」
CAさん 「飛んだらつくと思います。」
おじさん「じゃあ,飲み物とか持ってこい!」
CAさん 「少々お待ちください。」
ジェスチャーとかも使ってたのでこんな感じだと思います。おじさんの交渉もあってアッパーデッキの全員にお水が配られました。
その後も暑い機内で待つこと1時間。ようやくセーフティービデオが流れ始めました。機内の温度は30℃ほど。暑すぎでしょ!よく誰も倒れなかったもんだな〜
プッシュバックを終え,誘導路に出てもなかなか動き出しません。
本当に飛ぶのかな〜?
そう思ったのも僕だけではないと思います。20分ほど待機した後,滑走路へ向けて動き出しました。あとで確認すると,風向きが変わったためのランウェイチェンジだったようです。
Line upです。ライトがとても綺麗!
離陸しました。747独特の加速,エンジン音,なんかいいですよね。今では体験しづらくなりましたけど。個人的には新しい技術を盛り込んでより快適になった最新鋭の飛行機より,747など古い20年落ちの機体の方が好きです。
まだ空調が付きません。イライラしている人をなだめるかのように機内食が運ばれていました。これが熱い!
ただでさえ暑いのに機内食まで熱々とはどういうことだ!!
と言ってしまいそうになりますが,機内食が熱いのは普通なんですよね…
申し訳ないのですが,完食出来ませんでした。機内食は日本発が一番!(この前のシアトル→成田の機内食の焼き魚と,シーフードはとてつもなく美味しかったです。)
B747のトイレ。綺麗に手入れされていて,機体の古さは感じません。747のトイレへ入ったのは初めてなんですが,結構綺麗で広めでした。
トイレはコックピット直後の部分です。通路を挟んだ反対側はコックピットクルーのレストルームになっています。簡単な小部屋でカプセルホテルより少し狭いくらいのやつです。
余談になりますが,実は復路も747で予約したんです。しかし機材変更でB777になってしまいました。。アッパーデッキに乗れる貴重な機会だったので残念です。それで,そのリベンジを果たすべく,チャイナエアラインの747を予約しました。ビジネスクラスシートが搭載されているんですが,エコノミークラスに開放されているんです。2018年の1月,千歳ー台北桃園の区間です。とても魅力的だったため,予約してしまいました。
話をもどし,そろそろ降下が始まります。飛行時間は1時間50分を予定していたのですが,10分早着でした。この頃やっと空調が効き始めました。シートモニターは使えたのですが747の機内探検をしたため,使うこともありませんでした。
ハッピーフライトをご覧になった方ならわかると思いますが,747ってスロットルが開いている時の音と絞られている時の音の差が激しく,異常なまでに聞こえてきます。(僕だけでしょうか)
大空港では良くあるホールディングですが今回は1度も引っかからず。もっと乗っていたという気持ちもあったので残念です。
生憎の曇りの中,Landing
上海浦東空港に着陸。ただ,上海ではタキシングの時間が長いので,まだまだ747を楽しむ余地があります。
RWYを横断,綺麗ですよね。大空港の良いところでもあります。
我らがANA,B787-8ですね。海外で自国のエアラインを見るとテンション上がります。
誘導路からランプへ入る際,必ずフォローミーカー(俺についてこいの意で飛行機をスポットまで誘導してくれる車のこと)がいるような気がしますが,気のせいでしょうか。ボケボケですいません。
惜別,B747-400
タッチダウンから20分ほどで747の巨体は無情にもスポットへと頭を振り,スロットルが絞られます。停止したかと思うと,激しく轟音を響かせていた4機のエンジンが一斉に静かになりました。「ポーン」という音と共にシートベルト着用サインが消え,乗客が一斉に降機の支度を始めました。無論僕は最後に降りると決めているのでそのまま着席。
シートベルト着用サインが消えたこと思い出しましたが,飛行中は点灯したまんまだったんです。これは復路も同じだったので,文化の違いですかね。ANAだと「消灯させても座ってる間はシートベルト着用してね」とアナウンスするんですが,EVAは「立ち歩いて良いけど出来るだけ座ってシートベルトしといてね」ということで始終シートベルトサインを点灯させていたんです。
ちなみに着陸後のタキシング中も空調が効いていなかったので,離陸前とまではいきませんが,十分暑くなりました。その時の気温は…
29℃!!
平均的な気温は22℃〜26℃らしいので暑すぎるとまではいかないですね。
機内にほとんど人がいなくなったので降機します。
ギャレイを1枚撮り階段を降ります。CAさんにお礼を言って機外へ。
ボーディングブリッジより747の雄姿を。
この後この747は台北へ戻り明日のラストフライトに備えやすみます。
B-16411,Thank you & GoodDay!
それでは*⋆✈︎